郡山萌世 校長雑感

2020年8月の記事一覧

手話

本日の毎日新聞の一面に『会見に手話通訳拡大』という記事が出ていた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、首長の記者会見に手話通訳を新たに導入する都道府県・市が増えているということであった。コロナ禍での情報を聴覚障害者に迅速に伝えようとするためであるが、収束後も継続していただきたいと感じた。東日本大震災でも問題となっていたが、障害者が災害弱者になってしまうケースが多い。弱者になる理由は様々あるが、情報が入手、伝達しにくいというのも、そのひとつである。

本校では、2年生、3年生が「手話」の講座をとることができる。このような特殊な科目を用意できるのも、単位制の高校である本校ならでは特徴であると考えている。では、なぜ「手話」の講座が開設されたのだろうか。生徒に社会貢献できる技能を身に付けさせてあげたいと思ったからではないかと考える。目指すべきは、豊かな社会であろう。その豊かな社会とは何か。経済が優先され、弱き立場の者が苦しむ社会ではないはずだ。豊かな社会とは、すべての人間が住みやすい社会であり、人間らしく生きられる社会だと思っている。

豊かな社会を創るために、日頃より生徒のイメージ力をより増大させたいと考えている。来年は、延期された東京オリンピックの開催となる。多くの外国人が来日することになる。来日した外国人が、郡山を散策するには何が必要かと想像してみる。多言語による地図づくりことも一つだろう。だが、ピクトグラムという発想はどうだろう。面白い。新たなピクトグラムをつくること自体がワクワクする。

以前、日本ボッチャ協会強化指導部長の村上光輝氏による講演を聞いたことがある。この講演の中で気になったことがあった。それは、障害者への接し方で、固定概念による配慮が迷惑になる場合も多々あるということだった。必要があれば助けを求めるので、すべての場面で車いすを押すことが親切になる訳ではないということである。このことは、国と国との交流に似ていると感じた。従来より、途上国への支援の仕方については議論が出ており、単にお金を与えたり、工場を作ったりすることではなく、人材の育成をすることが求められているといわれている。今何が必要なのかを相手の立場で考え、長期的な視野に立って支援をすることが必要なのではないかと考える。

豊かな社会を創るために、弱き立場だからこそ、一度躓いたからこそ、気付けるもの、できるものがあるのかもしれない。

挑戦

今回は、全校集会でも話をした「挑戦」について、お話をしたいと思います。

突然ですが、皆さんは、この夏休みのあいだに何かに挑戦しましたか。

どんな小さなことでも良いのです。私は、挑戦することは、とても大切なことだと思っています。挑戦することは、目標を持つことと、同じ意味があります。あなた方に「自由に前に進んでください」と言えば、どこに行って良いの分からず、なかなか前に進むことができなくなるでしょう。しかし、「あの地点まで、自由に前に進んでください」と言えば、遠回りする人もいるかもしれませんが、その目標に向かって進んで行けるものです。このように、目標されあれば、迷いながらでも、前に進むことができます。そして、迷ったり、躓いたりしながらも前に進むことによって、いろいろな景色を見たり、何かを感じたりすることができます。それが大切なのです。若いときに、いろいろな経験をしてください。それが、自分の視野の広さにつながっていき、これからの人生で、何かを選択する際に、大きな判断基準になると思っています。

さて、前期のまとめの時期となってきました。9月7日より、前期期末考査が始まります。考査も一つの挑戦です。今までの学習の成果を思う存分発揮していただきたいと思っています。

定期考査の学校の雰囲気は独特なものがあります。通常とは少し違った活気がでると思っています。生徒全員が、少しずつ、焦り、もがきながらも、一つの目標に向かって、必死に努力しているからだと思います。そんな雰囲気が大好きです。生徒の皆さんの中には、テストは嫌いだという人がいるのかもしれません。私は、テストは自分自身を見つめ直すチャンスだと思っています。すべての教科が完璧にできるような人間はいません。分からないこと、できないこともあっても良いのです。しかし、できないことと諦めることは、決して一緒ではありません。諦めるということは、自分自身を信じていないということです。自分を信じていない人が、自分自身を成長させることはできません。できなかったことを含めて、自分を認めてあげることが大切なのです。そして、是非とも、結果はともあれ、頑張った自分を誉め、好きになってください。これは、挑戦した人のみができる特権であり、自分の幸せに近づく第一歩だと思っています。

最後になりますが、3年生、4年生の皆さん、高校生活、最後で、最大の、挑戦が迫ってきました。そうです。就職試験、進学試験です。準備を怠ることなく、最善の状態で、挑戦していただきたいと思っています。そのために、私たち教職員全員は、君たちの挑戦を、全力で応援する覚悟でいます。

頑張れ、萌世生、You can do it.

前期後半スタート

夏休みが終了し、昨日より学校が再開しました。

やはり、多くの生徒の皆さんは、とても短かったと感じていると思っています。

この夏は、やり切れなかったこと、やり残したことが多かったのではないでしょうか。また、コロナ禍の中、多く人が遠出はせず、自宅で多くの時間を過ごしたのではないでしょうか。花火大会や夏祭りが中止になったり、帰省の自粛などでこの時期にしか会えない人と会えなかったりと、夏休みの雰囲気に浸ることができなかったことだと思っています。その意味では、特殊な夏休みだったのかもしれません。私も、お盆も帰省せず、家の近所をうろうろとしていました。

さて、前期のまとめをする時期です。期末考査に向かって、集中してください。

そして、学校再開に対して、生徒の皆さんに、二つお願いすることがあります。

まず、一つは、8月より学校でいくつかの大規模な改修工事が行われています。その一つがエレベーターの改修工事です。この改修工事のため、エレベータが1基しか稼働しません。そのため、朝に関しては学年ごとの時差登校をお願いしています。授業中、放課後に関しては、エレベーターの使用は原則禁止しております。下校するときは、少し大変ですが、階段での下校に協力をお願いします。

次に、コロナ対策です。夏休み前から、全国的にコロナの感染拡大が続き、郡山市でもクラスターが発生しました。コロナは、予防を徹底すれば、その感染を防ぐことができます。再度、学校内でのマスクの着用(体育以外)、手指の消毒をしていきましょう。あなたの行動が、周りの人の安全を作ることになります。「うつらない、うつさない」の精神で、生活を送りましょう。

ひまわり

暑い日が続いています。生徒の皆さん、元気で過ごしていますか。

今週は、静岡県浜松市で、日本歴代最高気温と並ぶ41.1度が観測されました。体温を5度も超えている気温は想像もつきません。とても驚きました。もう一つ驚いたのが、浜松のその日の最低気温が31.1度と超熱帯夜となったことです。生徒の皆さん、熱中症には十分に気をつけてください。

周りの学校を見ると、もうすでに夏休みが終わり、授業を再開した学校もあります。定時制の生徒の皆さん、今週で夏休みが終わりとなり、来週からは学校が再開します。授業が始まると、前期のまとめである期末考査が近づいてきます。休みの間に、少しでも前期のまとめを進めることを期待します。また、通信制の生徒の皆さんも、今週末から前期試験が始まりますので、体調を万全に整えて、試験に臨んでください。

さて、今年のお盆は、どこにも出かけなかったという人が多かったのではないでしょうか。私も遠出はせず、家のまわりを散歩しただけでした。散歩していると、自分の背丈より高い向日葵をみかけることがあります。向日葵は夏を代表する花で、私の大好きな花のひとつでもあります。今回は、ひまわりについて、少し話をしたいと思います。

ひまわりは、和名では「向日葵」と書きます。太陽に向かう花ということで、付けられた名前です。英語名もSunflowerで、同じ意味を持っています。ひまわりの原産地は北アメリカ大陸西部で、インディアンの食用作物でした。そのひまわりを、1510年、スペイン人が本国へ持ち帰り、マドリード植物園で栽培を開始したようです。その後、ヨーロッパに広がったひまわりはロシアの国花にもなりました。現在、世界の4分の1のひまわり油はロシアで生産されているようです。

ひまわりの鮮やかな黄色は、人々の心を元気づけ、明るく照らします。そして、どんな時も太陽を探し、上を向いて咲く姿は、人に感動を与えてくれます。

この夏は、ひまわりを見ながら、生徒一人ひとりが、ひまわりのようにまっすぐ成長することを願いました。

立秋

本日は立秋です。早いもので暦の上では秋を迎えることになりました。ただし、今年は、梅雨明けが例年よりも遅かったため、立秋後の来週が夏本番となりそうです。

立秋を表現するときは必ず「暦の上では」というフレーズがつくように、まだまだ夏真っ盛りの時期でもあります。しかし、景色のどこかに、また、生活の隅の方に秋の気配が隠れ、ふとしたときに秋を感じるときでもあります。空を見上げて空が少しずつ高く感じられたり、トンボやススキを目にするようになったりするときが、そんなときではないかと思っています。

また、この頃は月遅れのお盆を前に各地で夏祭りが開催されるときでもあります。今年は、新型コロナの影響で全国各地の夏祭りが中止となったようです。東北には、全国的にも有名な夏祭りがあります。青森ねぶた祭、仙台七夕まつり、秋田竿燈まつりは「東北三大祭り」と言われ、全国的も有名です。そして、山形花笠まつり、盛岡さんさ踊り、郡山うねめまつりなども、年々その知名度を挙げてきているようです。また、各地で開催される夏祭りは、お盆の帰省の時期とも重なっており、古里を感じる、懐かしい人との交流を深める機会ともなっています。しかし、今年は、5月の連休同様、オンライン帰省となるのかもしれません。

夏祭りを考えると、日本では農耕との関係がみえてきます。春は、田植えの時期であり、豊作を祈願します。夏は、台風や害虫などに作物が被害に遭わないように虫除けの祭りなどが行われます。秋の祭りは豊かな実りに対する感謝をするものです。冬は、収穫を終えた農閑期の季節で、田の神をねぎらい、新年を迎えるための祭りが行われます。自然とともに生きる、日本人ならでの願いが祭りには込められているのかもしれません。まだ、自然との関わりが深い東北に、夏祭りが色濃く残っているのは、このような理由なのかもしれません。

最後に、余計な話ですが、例年、気象庁では梅雨入りと梅雨明けを発表していますが、今年のような長梅雨で、立秋までに明けない場合、「梅雨明け宣言」はなされません。実際、1993年は、「梅雨明け宣言」がありませんでした。