特別と普通
2020年7月21日 15時48分全国各地で被災された方に心よりお見舞いを申し上げます。
さて、7月も終わりに近づき、本来であれば、夏休みに入る時期になってきました。しかし、今年は7月いっぱいは授業です。もうしばらく、頑張っていきましょう。そして、普通に授業できることを楽しみましょう。
今回は「ハレの日」について、お話をしています。
「ハレ」とは、お祝いや行事などの特別な日、非日常を指す言葉です。晴れ着、晴れ姿の「ハレ」は、この「ハレ」と使った言葉です。「ハレ」とは反対の、日常を表す言葉には「ケ」があります。学校でいうと、普段授業をしているときが「ケ」で、スポーツ大会、文化祭の行事の時が「ハレ」ということになります。というお話をすると、皆さんの中には、行事がずっと続けば良いと思っている人もいるのかもしれません。しかし、行事が続くことは気力や体力を消耗することにつながります。普通の生活が一番良いのです。このことは、臨時休業で、学校に来られない日が続いた日々を思い出せば、理解できるでしょう。
では、なぜ、「ハレの日」はあるのでしょう。病気で普段どおりの生活ですら送ることできなくなることを「ケガレ()」と呼びます。「ケガレ」とは「ケ」が枯れ果ててしまう意味です。そのような時は、「ハレ」を行うことで「ケガレ」を清めるのだそうです。つまり、気分が落ち込みそうなとき、疲れがたまりそうなときに、気分や健康を回復させるためにあるのが「ハレ」なのです。
THE BLUE HEARTSの隠れた名曲に『歩く花』があります。その一節に「普通の星の下に生まれ、普通の星の下を歩き、普通の街で君と出会って、特別な恋をする」と歌詞があります。普通と特別は、お互いを否定しあうものではなく、お互いを補完し合うものだと思っています。
今年の夏休み前は、体育祭、バス旅行等の行事が次々と中止となり、「ハレ」の日がなくなってしまいました。気枯れを清める、気分転換は大切です。休みの日など、公園などを散歩して、リフレッシュしましょう。